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のぶさん

のぶさんのストーリー

物事を変えるのには、対立だけじゃない、戦うだけじゃないと知りました。

【私が応援するのは、友人】

子供の時、父親も祖母もたばこを吸っていたんです。特に祖母がバリバリの喫煙者で。よくたばこを買いに行かされました。たばこの煙は小さい時から本当に嫌だったんです。父親が食事終わった後に吸ったりするのがすごく嫌で。社会人になってからも、同僚が吸ったりするのが本当にイヤでした。昔は事務室とか休憩室とか、分煙も無くみんな平気で吸っていたので。逆に吸わない方が珍しいくらいの感じでした。

親しい周囲の人には、以前から「たばこは止めた方がいいんじゃない?」という風に言ってたんですけど、やっぱり止めなくて。ただ、僕が肺がんになったので、僕の目の前では吸わない。まあ止めてもらいたいけど、どうせ止められないんだろうなって、どこかで諦めたような気持ちになっていました。止める止めないというのは本人の意思だから仕方ないかなと。僕が肺がんになって仕事を休んで、一時は危ない状況になって、職場に復帰して。そういうのを見ていても、やっぱりたばこは止められないんだな、意思が弱いんだな、可哀想だなという感じで見ていましたね。

でも、このプロジェクトに参加して、可哀想という気持ちが違う意味の可哀想に変わりました。考え方がガラッと変わったのは「依存」ということを知ってからです。可哀想の意味が変わってきた。昔の可哀想は「可哀想なヤツだな」「しがみついて気を紛らわしてるんだな」という感じだったんですけど、それが「何とかしてあげないといけない」「教えてあげたい」「依存なんだ、病気なんだ」と変わったんです。きちんとサポートして、禁煙外来まで行かせてあげたいという考えに変わりました。 

物事を変えるのには、対立だけじゃない、戦うだけじゃないんだなということが、すごく分かりましたね。分かったと言うか、そういう方法があるんだなと気づいたというか。そうやって行けば人は変われるかもしれないと実感しました。家族にも穏やかになったと言われることがあります。

すごく親しい友達に禁煙してもらいたいです。たばこはやはりリスクがあるので、僕みたいになってもらいたくない、大変なので。たばこを吸う本人は仕方ないかもしれないけど、その家族もいるので。家族がもしかしたら受動喫煙で何か病気になるかもしれないし…たばこを吸う本人が病気になっても、やっぱり家族が悲しむじゃないですか。そういう想いを友人やその家族にしてほしくないなという思いが、強く出てきています。